【 その1 】
生年月日と名前との関係は専門的になりすぎて非常にむずかしいものです。
姓名学者として特に世に立ちたい人には、ぜひ必要なことですが、一般的には常識として
研究する人達には、ここまでむずかしく考えることはありません。
いままで説明しました「陰陽の配列」「画数の吉凶」「五気の組み合わせ」を整えるだけで
準理想的な名前を作ることが出来るのですから、これで自信をもって頂いてよいわけです。
私はよく質問されることがあります。
★ あの人は陰陽の配列が悪いのに、とても順調らしいが、なぜでしょう?
★ 私の名前は病弱の名前のはずだが、今まで大きな病気はしたことがない、なぜか?
★ 私の長男は私とは縁が深いはずなのに家に落ち着かないで困る、なぜだろう?
★ あの奥さんは後家相名なのに、円満な家庭生活をつづけている、どうしてか?
このような疑問にぶつかる人が時にあるようです。
私はこのような質問にあうたびに、いつも次のように答えます。
陰陽の配列だけで、その人の運勢を決定することは出来ません。画数の吉凶・五気の組み
合わせが良好であれば、配列不良は、ある程度さけられます。たとえ病弱の名前であって
も、その五気の組み合わせが生年月日に適合していれば、ある程度これをさけることが
できます。
親子縁というものは相方の名前によりますから、たとえ長男の名前が父と縁ある名前で
あっても、父の名前が長男と縁のない名前だったら、半分の効力しかありません。
そのうえ父子両方とも生年月日に合っていない名前ですと、そういう結果になり易いのです。
現在のところ夫婦生活がうまくいっていても将来のことは保証できないでしょう。
病気や事故ということもあるのですから、後家相名であることは、つねに爆弾を抱いている
ようなもので、明日を約束することもできません。
しかし、夫婦の名前が生年月日に合っている場合は、ある程度これをさけることが出来ます。
では生年月日に適合している名前とは、いったいどんな名前か?
この疑問は必ず起こることです。
これをここで十分に説明することは困難ですから、そのあらましを述べて、これらの疑惑
を解くことにしましょう。(深く知りたい方は通信講座をうけて下さい)
【人生の出発】】
人は皆その生まれた時から人生が出発するように思いがちです。
しかし、これは大変なまちがいなのです。人間が何の予告もなしに、ある日、突然に生ま
れるわけではないでしょう。宇宙の生物はすべてがそうです。
一樹一草にしても、芽が地表に出てくる以前、すなわち種子が土に蒔かれたときに、
その出発があるのです。
ですから人間の出発点も、生まれた日でなくて、受胎した日時にあるわけです。
一粒の種を母という大地が受胎したときに、そのスタートは始まったのです。
この日こそ、私たちにとっては、もっとも重大な記念日と言わざるをえないでしょう。
【 その2 】
◆ 受胎日
赤ちゃんが、お母さんのお腹にいるのは十月十日(とつきとうか)と昔の人はよく口に
しますが、そんなにながいこといるわけではありません。
この十月(とつき)というのは一ヶ月を30日としないで27日・28日として計算
しているのです。月は27日半で天を一周することになっています。
一夜一宿とみて中国では昔から月は28宿で一周するものとしています。
これを説明することは易学に属することで、またむずかしくなりますから、ここでは
省略しますが、女性の生理を「月経」といったり、「月のもの」というのは、この意味
からきているものと思われます。
ですから昔の人のいった十月十日というのは一ヶ月を28日と計算しますと約290日
一ヶ月を27日半とみれば約280日ということになるのです。
医学上の研究でも受胎から出産までは、やはり280日から90日とされています。
出生日によって、その受胎日を計算することは運命数の統計によりますから、これも
ここで詳しく説明することは省略します。
しかし出生日によって、その受胎日の見当は誰にでもつくはずです。
◆ 受胎日の季節
姓名学上で季節というには節分によって区切りをつけます。
節分というのは春にだけあるものと思っている人が多いようですが、これは間違いです。
節分は春・夏・秋・冬ともあって、その翌日が立春・立夏・立秋・立冬となり、この日に
季節が変わるのです。
今年(平成25年)に例をとりますと
2月3日(節分)− 2月4日(立春) ・ 5月4日(節分)− 5月5日(立夏)
8月6日(節分)− 8月7日(立秋) ・11月6日(節分)−11月7日(立冬)
となっています。
一年の季節は春夏秋冬となっていますが、この春の季節の節分をもっとも重くみて
一般では「節分」といえば2月3日だと思ったり、この日だけしかないと感ちがいして
いるようですが、このように節分は各季節ごとにあるのです。
説明がまたむずかしくなりますので、なるべく簡単にしましょう。
要するに「生年月日に適合した名前」と言うには、この受胎の季節の五気を名頭に置く
ということです。
例えば、3月20日に順調に出生したとしますと、その人の受胎日は前年の5月29日
又は6月2日となります。
この算出の仕方は専門的になりますので、これを季節で説明しましょう。
3月20日に生まれた人の受胎した季節は280日〜290日以前の夏の季節になります。
また7月20日に生まれた人の受胎した季節は前年の秋ということになります。
これを簡単にしますと
★ 春に生まれた人の受胎季節は=夏
★ 夏に生まれた人の受胎季節は=秋
★ 秋に生まれた人の受胎季節は=冬
★ 冬に生まれた人の受胎季節は=春
これはあくまでも大略であって厳密なものではありませんが、各自で暦を見て研究され
れば、もっと詳しい季節がわかるでしょう。
【 その3 】
◆ 受胎季と五気
受胎した季節を名頭に置くということは、次のような結果を示すことになります。
受胎季が春なら・・・・・・木の性
受胎季が夏なら・・・・・・火の性
受胎季が秋なら・・・・・・金の性
受胎季が冬なら・・・・・・水の性
これで名頭の五気が決定するわけです。
これに組み合わせる下の字は、名頭に良好な組み合わせの字を付けます。
ここで特に注意することは、以前の「五気」の項で水の性は絶対に使ってはいけない
ように書きました。たとえ受胎季が冬であって水の性を名頭に置いたとしても、これは
組み合わせる下の字は、たとえどんな五気をもってしても、いずれも不良の組み合わせ
となります。
そのため水の性はたいへんに使いにくく、専門家でない限りは危険となりますので
一般の人にはなるべく使ってほしくないのです。
では冬の受胎季の人はどうしたらよいのか、といいますと、なるべく四季の性すなわち
「土の性」を名頭に置くのがもっとも良好という結果になります。
しかし、この土の性をもつ字は、その数がとても少なくて組み合わせに困るのですが
そんな場合には、水の性を火の性に置き換えます。
これは出生季の前の季節ということになります。
この五気の組み合わせ方も決して悪い結果になりません。これを各季節にしてみますと
出生季が春なら・・・・・冬の水性(これは不良ですから火性となります)
出生季が夏なら・・・・・春の木性
出生季が秋なら・・・・・夏の火性
出生季が冬なら・・・・・秋の金性となります。
【その4 】
◆ 生年月日の季節はさける
前回の説明で解ったことと思いますが、概略してみますと、生まれた時の季節の五気は
名頭に置かない、という結果になっています。
これは何故いけないかと言いますと、人生のスタートは受胎日であって、その出生日では
ない、ということで統計的にその人の運勢や健康などを調べてみた結果が、このように
はっきり示しているのです。
「過ぎたるは及ばざる如し」
という言葉通り、春に生まれて春の五気を名頭に持っている人、夏に生まれて夏の五気
秋に生まれて秋の五気、これらはいずれも、五気のもつ悪い面が出る場合が多いのです。
夏の火の性は男性的で積極性・決断力・実行力も十分ありますが、これが度を過ごすと
火火の組み合わせと同じように短気粗暴となりやすく、また秋の金の性は、温厚沈着で
理性的・頭脳も優秀ですが、やはり度を過ごすと金金の組み合わせと同様に神経質・
ノイローゼ・無口・陰気となり健康的にも悪い影響を受ける結果となりますし事故怪我
も多くなります。
これが反対に、その名頭に受胎季の五気をもちますと、その組み合わせが少しぐらい
悪くても、その悪い影響が比較的少ないことになります。
さらに、この組み合わせが良好であれば、それこそ理想的であって、その良い面だけを
十分に発揮することになるのです。
確実な受胎日を知ることは難しいことですが、大体の受胎日は誰にでも解ります。
これを基礎として五気を選べば良いのですが、両親の名前が悪い場合。改名のときは
現在名との関係、また健康上において急を要する場合などによって、その名前の付け方
選び方にもいろいろの方法があります。
持病や不治病で生命の危険に面している場合の改名の仕方もあります。
倒産に直面している会社を再起させる名前(会社名)の付け方もあります。
人はみなそれぞれに職業をもっているのですから、その職業に適する名前の付け方も
あります。
しかし、これらの難しい名前の付け方は専門家にお任せ下さい。
最後に、生年月日に適合した「良い名前の付け方」もこれで大体理解できたと思います。
ただ、いま一言申し添えたいことは、前にも述べましたように、親子・夫婦・兄弟など
一家のうちに一人でも悪い名前を持っている人があると、その影響はある程度避けられ
ないということです。
また、どんな良い名前であっても、誠意・努力・反省がなければ、十分に効力を発揮
することはできません。
一家そろって良好の名前をもち、日常の努力、反省、誠意を忘れず、お互いに愛し合い
仲良く平和に、そして健康に恵まれば、人は明るく、何事も順調に発展し、繁栄します。
以上160回をもちまして「良い名前の付け方」の説明は一応終了いたしますが
次回、新年号からは復習の意味で再度「良い名前の付け方」のメルマガを発行します。
では皆様、良いお年をお迎え下さいませ。
来年も素敵な一年になりますよう心からお祈り申し上げます。
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★ 良い名前の命名資料.7・・・・・・生年月日に合った名前(完)